四日市市|内科・リウマチ科
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時に呼吸が止まってしまうことで充分な睡眠が得られなくなる病気です。必要な酸素量が確保できないため、脳をはじめ身体にさまざまな悪影響を与えます。また、睡眠が不足することで日中に強い眠気が起こり、集中力が低下して事故などに遭いやすくなるなど、とても危険です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の大きな特徴は大きないびきで、しばしば呼吸が止まります。いびきが起こるのは舌が上気道に落ち込んで気道が狭くなることが原因です。睡眠時無呼吸症候群(SAS)では気道がかなり狭まり、場合によって完全に塞がれることもあります。
いびき
いびきは、睡眠中に空気の通り道である気道が狭くなり、そこを通る空気が喉の咽頭を振動させて発生します。 睡眠時無呼吸症候群では、なんらかの原因によって睡眠時に慢性的な気道の狭窄が起こり、習慣的に大きないびきをかきます。
寝相の悪さ、寝汗、何度もトイレに起きる
特に閉塞型SASの場合、無呼吸の間が長く続いて苦しくなるため寝相が悪くなる、寝汗をかくといった症状が現れ、睡眠が浅いため尿意を自覚しやすく、夜中に何度もトイレに起きることもよくあります。
倦怠感や起床時の頭の重さ
睡眠中に呼吸が止まるため酸欠状態になり、それを何度も繰り返すため酸素不足で起床時に頭の重さや倦怠感などの症状が現れることがよくあります。
日中の強い眠気
睡眠中に無呼吸が起こると、呼吸を再開させる際に脳が覚醒状態になり、深く良質な睡眠をとれていないため睡眠不足の状態になっています。そのため日中に強い眠気に襲われることがあります。
まずは簡単なセルフチェックで、いくつ当てはまるかチェックしてみましょう。
あてはまる項目の □ をクリック、またはタップしてみましょう!
3 個以上の時は睡眠時無呼吸症候群が疑われますので、以下の流れで精密検査を行います。
※ AHI とは?
睡眠1時間あたりの無呼吸および低呼吸の合計回数のことで、これによって睡眠時無呼吸症候群(SAS)における重症度を分類する仕組みになっています。
ちなみに、低呼吸とは「動脈血酸素飽和度」が約3%以上低下しているか、覚醒を伴う症状のことを言います。
当院では、Philips-Respironics社製のウォッチパッド「ユニファイド」を用いてまずは自宅で簡単にできる在宅簡易検査を行っております。
まずは生活改善!
肥満は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因となります。減量して首周辺の脂肪が減ると無呼吸の症状は改善します。 食生活に気を付け、習慣的に運動することで体重を減らしていきましょう。
喫煙が気道の炎症や血液中の酸素濃度低下につながりますので、禁煙することが望ましいとされています。
マウスピースを装着することで、下あごを上あごよりも前方に出す形で固定することができます。それにより上気道は広く保たれるため、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の典型的症状である「いびき」や「無呼吸」の発生を予防することができます。
→ 専門の歯科医に紹介いたします。
重症の時はCPAP療法!
CPAP《シーパップ》療法(= 持続陽圧呼吸療法)とは、CPAP装置からホースやマスクを介して処方された空気を気道に送り、常に圧力をかけて気道が塞がらないようにします。この療法を適切に行うことで睡眠中の無呼吸やいびきが減少し、睡眠時無呼吸症候群(SAS)による症状の改善が期待されます。CPAPは、多くの方に効果が高いといわれる治療法です。
● CPAP療法は、検査を行い一定の基準を満たせば健康保険が適応されます。その場合には、定期的な外来受診が必須となります。
外来時に主治医と相談しながら、より良いCPAP療法を継続していただくことが重要です。そのためにも必ず外来にかかるようにしてください。